
【ナビ】
| 正式名称 | NV-203ZX |
| 属性 | クーデレ |
| 装備箇所 | 自動車 |
| 重量 | ヒ・ミ・ツ |
| 攻撃力 | 314159 |
ツッコミ |
仕様 |
| ボケ | 不可 |
| コント | 得意 |
| 防御力 | 愛より硬い |
| 魔法力 | 愛より弱い |
| 射程 | 音声次第 |
| 使用回数 | いつでも一緒 |
| かっこよさ | 機械的 |
| せつなさ | 破壊的 |
| いやらしさ | 異界的 |
| 特殊能力 | 時空間転送 |
| 発動条件 | ファジィ |
取り扱い説明書
ナビゲーションシステム「NV-203ZX」にわからないことなど存在しません。
あらゆる情報の検索、神聖日本帝国製超科学兵器、各装備のエネルギーバックアップ……なんでもござれ。
ナビの使い方については、ナビ自身に聞くのが一番です。
最先端の技術を用いて、あなたの心も体もサポートします。
触れるフォログラムというものを、ご存じですか?
例えば以下の様な少女を用意することができます。

刻まれし記憶
あたしは誰も愛さない。
何故ならあたしが愛した人は、必ず死んでしまうもの。
「前からお前のことが好きだった。俺と付き合ってくれ!」
今日、とても真摯な気持ちをあたしなんかにぶつけてくれてた人がいた。
「……だ、誰があんたなんかと! あたしが……つ、付き合えるわけないでしょ!」
本当はあたしも彼のことが好きだった。
でもあたしが彼のことを愛してしまったら、彼もきっと死んでしまう。……あの人たちがそうだったように。
最初にあたしが愛した人は、交通事故でこの世からいなくなってしまった。
「そ、んな……」
彼がガックリと肩を落とす。
あたしはそれを見て嘘だと言ってあげたくなったけど、口から出てきたのは違う言葉。
「わかったら、もう帰ってくれる? あたしそんなに暇じゃないの」
そう言って背を向けた。彼を死なせないためにも、早くこの場を去らないといけなかった。
「……して? どうしてなんだ?」
それなのに、後ろ髪を引っ張るような声が聞こえてしまった。あたしの足が止まる。
「どうして……俺じゃだめなんだ? 俺のことがそんなに嫌いなのか?」
振り返ると、彼がとても真っ直ぐな目をしてあたしを見つめていた。
二番目にあたしが愛した人も、こんな目をしていたっけ。
その人は暴漢からあたしを守ろうとして重傷を負い、そのまま永遠に目を開けることはなかった。
「俺はお前のことが好きだ。幸せにしてやりたいと思ってる。お前が俺のことを嫌いなのなら……せめて理由だけでも教えてくれ」
「べ、別にあんたのことが嫌いなわけじゃないのよ。ただ付き合えないだけで……」
「どうして、付き合えないんだ?」
彼が少しだけ、歩み寄ってくる。
「あ、あんたが臭いからよっ」
「……臭くならないように努力する。それにもしかしたら……病み付きになるかもしれないぞ」
「ば、馬鹿っ! そ、そんなこと……絶対ない!」
もちろん、本当は彼の匂いも好きだ。病み付きにもなっている。
「俺のことが嫌いじゃないのなら、付き合ってくれ」
両手で手を握られた。顔が熱くなる。
こんな展開は、爆発に巻き込まれて死んでしまったあの人以来だった。
「だ、ダメなの! 付き合うなんて……できないの! あ、あたしが……あなたと付き合ったら……あ、あなたが死んでしまうから!」
あたしはつい自分でも驚くほど大きい声で、彼に喋ってしまっていた。
それを聞いて、彼が細い目を大きく見開く。
「死……ぬ?」
「そう……。あたしが……好きになった人たちは何故か皆……何かが起こって死んでしまうの。
だから、あなたもきっと、あたしと付き合ったら……死んでしまう」
彼に握られた手を振りほどいた。今度こそ、彼に背を向けて歩き出す。
「そんな馬鹿なって思うでしょ? でも、本当なの。……さようなら」
一歩ずつ、彼から離れていった。
一歩進むごとに景色が歪んでいく。
でもこれでよかった。
あんなに苦しい想いをまたするぐらいなら、愛なんかいらない。
だけどそう思って目を両手でこすろうとしたとき、両手を後ろから掴まれた。
「……今までお前の好きになった人たちが、どんな人だったのか俺は知らない。でも、そんなことは関係なしに……」
あたしの両手を握っていたのは、あたしが愛している人だった。
「俺は、絶対に死なない」
彼は、はっきりとそう言い切った。
「……やめて、そんなこと言わないで」
「いや、何度でも言ってやる。俺は……お前を泣かせたりなんてしない」
嬉しかった。
振り返ると、ぼやけた景色の向こうに彼がいた。
その表情はとても凛々しい。
そんな彼に死んでほしくなくて……あたしは今まで愛した人たちのことを、彼に話した。
「ありがとう……。でも、今まであたしが愛した人たちだって、俺は死なないって言っていたわ。
そして……そう言った次の週で彼らは死んでいったの。
決闘の後に背後から剣を突き刺されたり、仲間を守るために自分を犠牲にしてしまったり……。
どんなゲームでも、どんな漫画でも、あたしが愛した人たちは……みんな死んでしまったの! みんな死んでしまったのよ!」
すると、彼は全てを許すような表情であたしを見つめた後、歩き去っていった
もう……恋なんてしない。
○月×日(△) 高峯 伊織
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